薬玉文様(くすだまもんよう)

薬玉とは、薬・香料を玉にして錦の袋に入れ、造花や蓬・菖蒲などを飾り、五色の糸を長く垂らしたもの。古代中国で端午の節句に薬玉を柱などに掛け、邪気払いや長寿を祈願する風習が、平安時代に日本へ伝わり貴族の間で行われるようになった。江戸初期以後は、薬玉が民間の女児の玩具として流行。小袖や帯に用いられるほか、吉祥柄のため七五三用などの祝着の文様としても好まれる。